smileLIFE
2026.5.22
体の中で働くコラーゲン
骨とコラーゲンの深い関係
整形外科医
監修
教えていただいたのは
整形外科医(博士) 川本 徹先生
みなと芝クリニック名誉院長、犀星の杜クリニック六本木院長。筑波大学医学専門学群卒業。茨城県で外科・整形外科患者の診断治療に従事したのち、筑波大学外科講師、米国テキサス大学MDアンダーソンがんセンター客員講師を歴任。2010年みなと芝クリニック、2022年犀星の杜クリニック六本木を開院。東京女子医科大学外科非常勤講師、東邦大学医学部客員講師。
私たちが健康に生きるうえで欠かせないコラーゲン。
今回は、「骨」で働くコラーゲンについて専門家に伺いました。
目次
硬い骨の50%は
コラーゲンでできている
骨といえばカルシウムでできているというイメージですが、体積でみるとコラーゲンは骨の50%を占めており、残りをカルシウム、リン、マグネシウムなどのミネラルが占めています。
骨の構造はブロック塀などに使われている鉄筋コンクリートに似ており、コラーゲンが鉄筋のように骨全体を支え、カルシウムなどがコンクリートのように隙間を埋めています。
骨を健康に保つためには、硬さだけではもろくなって骨折しやすくなるので、しなやかさも必要です。このしなやかさの成分がコラーゲンなのです。

骨の生まれ変わりに重要な
コラーゲンの役割
古くなった骨は「破骨(はこつ)細胞」によって壊され、その部分に骨をつくる「骨芽(こつが)細胞」が付着します。「骨芽細胞」がコラーゲンをつくり、カルシウムなどのミネラルを骨に定着させることで、新しい骨が形成されます。
これを「骨代謝(こつたいしゃ)」と言い、骨は毎日少しずつつくり替えられているのです。

骨粗しょう症が
女性に多い原因
骨粗しょう症のもっとも大きな原因は、閉経による女性ホルモン(エストロゲン)の減少です。
エストロゲンは、破骨細胞の働きを抑える作用がありますが、閉経を迎えるとエストロゲンの分泌が急激に減ります。
すると破骨細胞の働きが増し、骨がもろくなります。閉経後の10年間で、骨量が約15%減少するとも言われています。
女性がなりやすいその他の原因は、もともと女性は男性よりも骨格が小さく、骨量が少ないことや、妊娠・授乳期に大量のカルシウムを必要とすることなどが挙げられます。
骨粗しょう症を予防するためには、バランスの取れた食事や適度な日光浴、筋力をつける運動が大切です。
例えば、比較的紫外線の少ない朝に15分程度日光浴をしたり、家の中でスクワットや腹筋などの筋トレを行うこともおすすめです。
骨粗しょう症とは、骨の密度が低下し骨がもろくなり、骨折しやすくなる病気です。50代以降の女性の4人に1人が骨粗しょう症だと言われています。
健康な骨
骨粗しょう症の骨
丈夫な骨づくりの第一歩
食事のポイント・運動
意識したい食事のポイント
しなやかで強い骨をつくるのに欠かせないコラーゲンは肉(鶏、豚、牛)や魚、卵、大豆などから摂取することができます。またビタミンCや亜鉛、鉄などのミネラルはコラーゲン生成を助ける働きがあるため、これらをバランスよく毎日の食事に取り入れるといいでしょう。
骨の健康に必要なカルシウムは、牛乳やチーズなどの乳製品や、しらすなどの小魚、大豆製品、緑黄色野菜、海藻類に豊富に含まれています。また、カルシウムの定着を助けるビタミンDや亜鉛、マグネシウムなどの栄養素もバランスよく摂るようにしましょう。
丈夫な骨をつくるには
運動も大事!
骨の健康に大切なのが、栄養素とともに骨に刺激を与えることです。ウォーキングやスクワット、ジャンプ、両足のかかとを上げてストンと落とす「かかと落とし」など、かかとに重力がかかる運動は骨への刺激として効果的です。
毎日継続することが大切なので、買い物に行く際にちょっと遠回りをして歩くなど、日常生活に取り入れて、無理なく続けるようにしましょう。
骨は毎日、少しずつ新しくつくり替えられています。
だからこそ、日々の食事や運動などの小さな積み重ねがとても重要です。
今日からできることを取り入れて、丈夫な骨づくりを意識してみてくださいね。

